2011.12.10 皆既月食を見る
金環日食の起こる仕組み
日食とは太陽が月によって覆われる現象です。月の地球周回軌道および地球の公転軌道は楕円であるため、地上から見た太陽と月の視直径は常に変化しており、月の視直径が太陽より大きく、太陽の全体が隠される場合を皆既日食といいます。逆の場合は月の外側に太陽がはみ出して細い光輪状に見え、これを金環日食といいます。今回は後者にあたります。次回日本で見る事の出来る金環日食は2030年と随分先になってしまうので今回の金環日食を見逃す手はありません。(wikipediaより一部引用)
中川昇と金環日食
私(中川昇)が子どものころ、星に興味を持って宇宙の図鑑を買いました。その図鑑の巻末にはこれから日本で起こる日食の一覧表と日本地図が載っていました。そこに2012年5月21日の金環日食のことが載っていたのです。約40年前のことです。ということは当時からすると40年後のことですから、当然ですがはるか先の話で「ふーん、日本でも見られるんだあ。でも凄い先だなあ」と思ったことを覚えています。さらには、2035年9月29に日本で起こる皆既日食http://homepage2.nifty.com/turupura/nissyoku/future/kongo_kaiki.htmlの記載もありました。これに至っては当時からみると65年も先の話ですから、「生きているかなあ」というのが正直な感想です。その後、天文を一生の趣味としている私ですら、金環日食は一度も見たことがありません。皆既日食はさすがに2035年までは待てずに、1983年のジャワ日食を始めとして海外に4回遠征に行きました。皆既日食は実に素晴らしい天体ショー(というかあらゆる天体ショーの中で最高のショー)なので、ぜひぜひ見ていただきたいのですが、実は2012年11月14日にオーストラリアで皆既日食があります。こちらも絶対のおススメですが、まずは海外に行かずとも見られる5月21日の金環日食は絶対に絶対に見逃してはいけない一大イベントなのです。2011年12月10日の皆既月食は夜で寒かったですが、金環日食は朝の現象です。また、12月10日の皆既月食は真上で起きたので、首が痛くなりピント合わせも大変でしたが、金環日食は約40度とちょうど良い高度ですから、楽に撮影ができます。あとはボーグと太陽撮影用のD5フィルターがあればOKです。天体に興味の無い方も、ぜひこのイベントをデジボーグで収めてみてください。金環日食をナマで見ること、撮ること、現場の雰囲気を味わうこと、がとても重要なのです。「あの時見ておけば良かった」と後悔しても次はありませんから。
金環日食写真
金環日食、ここが面白い!
  • (1)「太陽が欠けていくのが面白い。」月食は地球の影が投影されているので、欠けているところがぼんやりとしているが、日食は月の影が投影されているので、太陽はシャープなまま欠けていく。月食と日食の違いに注目。
  • (2)「黒点も欠けていくのが面白い。」現在太陽は活動期にあり、黒点活動が活発です。金環日食当日も黒点がいくつも見えている可能性が高いので、その黒点が次々に隠される現象=黒点食=が楽しめます。
  • (3)「金環になる瞬間が面白い。」金環状態になる時間は、東京でわずか5分間です。多くの人にとってこの5分間は、人生で最初で最後の金環状態が体験できる5分間です。この貴重な5分間を大切な人と大切に過ごしましょう。
  • (4)「ベイリービーズが面白い。」北限界線と呼ばれる金環日食帯の北限地域では、ベイリービーズと呼ばれる非常に美しい現象が見られます。これは、太陽と月が重なった時、月の谷間から太陽光が漏れる現象です。その光が美しいビーズ状に見えるところから、ベイリービーズと呼ばれます。わざわざ北限界線まで出かける価値は十分にあると思います。大阪ではその北限界線に入る地域があります。
  • (5)「木漏れ日が金の環になるのが面白い。」これは肉眼でOKです。木漏れ日もどんどん欠けていきますが、金環日食になると木漏れ日も金環になります。デジカメで記録しておきましょう。
金環日食マップ
金環日食マップ

なぜボーグが金環日食に向いているのか?金環日食はこう攻略せよ。
こちらはただいま準備中です。当面は中川昇ブログを参照ください。

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